中国の古代、殷王朝を建てたと伝えられる湯王が毎日手や顔などを洗い清める為に水を溜める水盤に
「苟に日に新たに、日日に新たに、又日に新たなり」
との句を掘り込み日々反省したと伝われています。
石川島播磨重工業、東芝と社長・会長を歴任し、第四代経団連会長、更には第二次臨時行政調査会長として行政改革にも辣腕を振るった、昭和の大経営者、土光敏夫も、一つだけ座右の銘をあげろといわれれば、躊躇なくこの「日に新たに、日々に新たなり」をあげたと伝えられています。
一方、この「日に新た」という言葉は、松下幸之助も、よく使った言葉のひとつでもあり、色紙によく書かれたと言われています。
江口克彦氏は「これは、松下の言葉だが、私の好きな言葉のひとつである」と次の言葉を紹介されています。
今年は、去年のままであってはならない。
今日は、昨日のままであってはならない。
そして、明日は、今日のままであってはならない。
万物は、日に新た。
人の営みもまた、天地とともに、日に新たでなければならない。
憂きことの感慨はしばしにとどめ、
去りし日の喜びは、これをさらに大きな喜びに変えよう。
立ち止まってはならない。
誰の上にも一日24時間という時間が等しく与えられ、それをどう使うかが人生を分ける。分かっているけれど、なかなか一日一日を、一瞬一瞬を大切にすることを怠ってしまう。
「日に新たに、日々に新たなり」この言葉を胸に刻み、「昨日よりは良くなった」と思える様、日々を精一杯に生きて行ければと思います。
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代表 岡 靖弘